【豆知識】子どもの自然体験と行動習慣

国立青少年教育振興機構では、2006年度から自然体験や生活体験等の実施状況と自立に関する意識等について、全国規模の調査を実施しています。
 2016年度には、青少年の行動習慣(自律性、積極性、協調性)と、体験活動(自然体験、生活体験、お手伝い)との関係について検証が行われました。
 対象は全国の公立の小学校4~6年生、中学校2年生、高等学校2年生で、回収数は約1万8千です(他に保護者にも調査を行っています)。

 リンク先の図173は、この結果の一部を図示したものです。
 https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2019/07/173_taiken.pdf

 これによると、自然体験が豊富な子どもは、自律性、積極性、協調性といった自立的行動習慣が身についている傾向があることが伺えるのです。
 なお、「自然体験」の内容は「海や川で泳いだこと」「チョウやトンボ、バッタなどの昆虫をつかまえたこと」「野鳥を見たり、鳴く声を聞いたこと」等です。
 また、自律性とは「人の話をきちんと聞く」等、積極性とは「困った時でも前向きに取り組む」等、協調性とは「困っている人がいたときに手助けをする」等を表しています。

 もっとも、このグラフは「傾向」を表したものに過ぎず、因果関係まで証明している訳ではないことには留意が必要です(積極性や協調性のある子どもほど、自然体験に参加する傾向があるとも読めます)。

[出典等]
  「青少年の体験活動等に関する意識調査(2016年度調査)」   http://www.niye.go.jp/kanri/upload/editor/130/File/gaiyou.pdf

出所:
 F. M. Letter -フード・マイレージ資料室 通信-No.173
 https://www.mag2.com/m/0001579997.html
(過去の記事はこちらにも掲載)
 https://food-mileage.jp/category/mame/