【ブログ】「ありがとう農場」のお野菜

辛いこともあった2019年も、もうすぐ終わりです。
 12月11日(水)は、東京・築地での望年会に参加。

 埼玉・小川町での農業体験会や、新規就農された方の野菜の産直(代金は一括前払いのCSA方式)の関係でお世話になっている方々の主催です(今年も1年、お世話になり有難うございました)。

宴なかばのジャンケン大会。
 私はジャンケンでほとんど勝ったことが無いのですが、前々日のブッククラブに続いて奇跡の勝利!
 景品に里芋を頂きました。

 そこには、見慣れた懐かしいタグが。
 定期的に野菜を届けてもらっていた農場のものです。毎回、お洒落で珍しい野菜なども入っていて楽しみにしていたのですが・・・。

美術専門学校を卒業したRさんが、小川町等での研修を経て実家のある鳩山町でUターン就農したのが2010年のこと。
 ご自身の農場に、スウェーデン語で「ありがとう」を意味する名前をつけ、土作りと有機栽培に取り組んでこられました。

 ところが今年7月の最後の日、Rさんの突然の訃報が飛び込んできたのです。
 ハウスでの収穫作業中に倒れたとのこと。32歳だったそうです。

 産直も打ち切りとなり、この農場の野菜はもう食べられなくなったかと失望していたところ、思いがけず、5ヶ月ぶりに懐かしい手書きのタグと再会したのです。

 一緒にされていたMさんが畑を継いで野菜作りを続けられているとのこと。1年前の望年会の、ヒレ酒を手に談笑する仲良し2人の姿を思い出しました。

そんなこともあり、久しぶりに農場のフェイスブックページを開いてみると、ちゃんと更新が続けられています。

 12月15日(日)には、埼玉・川越でのマルシェに出店するとのこと書き込みがあったので、足を運んでみました。

風は冷たいものの、見事に晴れ上がった日。
 本川越駅近くの繁華街は多くの人で賑わっています。雑踏を抜けた閑静な通りに、天然素材にこだわった服や雑貨のセレクトショップがありました。

 その店先に野菜が並べられ、懐かしいMさんの姿がありました。
 お野菜を選びながら、しばし雑談。

 「10年間、Rが土作りを続けてきた畑だから」
 続けられている理由を、そのように語ってくれました。
 時には手伝いの人にも来てもらい、月1回程度(不定期)のここでのマルシェのほか、宅配もされているとのこと。 

私が「先日の望年会ではお目にかかれず残念でした」と言うと、「まだまだ、大勢の人のいる場所には行けない」と心情をもらされたMさん。
 それでもお元気そうで、一安心です。

 からし菜、ネギ、それにトマトジュースを求めさせて頂きました。
 大切に頂きます。どうぞお元気で。

 ちなみに隣には、天然酵母や地場産小麦粉を使った川越市内のパン屋さんも出店。
 こちらも、買って帰って美味しく頂きました。

 辛いこともあった2019年も間もなく終わり、新しい年を迎えます。