日本政策金融公庫(略称:日本公庫)は、2008年以降、食品に関する消費者の意識や購買行動などを把握するため、全国の2000人を対象としたインターネット調査「消費者動向調査」を実施しています。
リンク先の図186は、このなかにある「食の志向」の推移をグラフ化したものです。
https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2020/02/186_shikou.pdf
最新の結果によると、「健康志向」が43.8%と最も高く、次いで「経済性志向」38.1%、「簡便化志向」33.4%と続いています。また、「国産志向」は14.3%となっています。
これを時系列でみると、「健康志向」は2011年頃から最も高い水準で推移しており、「簡便化傾向」はほぼ一貫して上昇しています。
また、「経済性志向」は、2010年をピークにどちらかといえば右肩下がりで推移していましたが、2017年頃からは上昇傾向に転じています。この傾向は若い世代で顕著です(最新の20歳代の数値は50.6%)。
一方、「国産志向」は「経済性志向」と対をなすように、2015年頃からやや低下しています。
最近の消費者の食に対する志向は、質よりも、より安いものを求める志向が再び上昇しているのです。近年の特に若い世代をめぐる経済情勢を反映しているのかもしれません。
[資料]
日本政策金融公庫「食の志向調査」
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/topics_190930a.pdf
出所:
F. M. Letter -フード・マイレージ資料室 通信
https://www.mag2.com/m/0001579997.html
No.186、2020年2月8日(土)[和暦 睦月十五日]
(過去の記事はこちらに掲載)
https://food-mileage.jp/category/mame/