【豆知識】2021年8月の豪雨について

今回の豪雨については、追って専門家により総合的な評価と要因分析等が行われると思いますが、ここでは8月20日までに気象庁が公表しているデータにより、その特徴を探ってみました。

リンク先の図224は、今回、特に被害が大きかった佐賀市及び広島市について、2000年代に入って以降の年間降水量(計)と1日当たりの最大降水量の推移を示したものです。
 https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2021/08/224_gouu.pdf

これによると、両地点とも、降水量が傾向的に増加しているという状況は必ずしも明らかではありません。
 しかし、2021年に入ってからの降水量については、8月(20日まで)の降水量が佐賀市では55%、広島市では36%を占めており、雨が20日間に集中して降ったことが分かります。
 一方、1日当たりの最大降水量(折れ線グラフ)については、これら2地点においては、近年、上昇傾向にあるように読み取れます。

また、降水量の変動が大きくなっていることは、気象庁の長期観測でも明らかとされています。
 https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/an_jpn_r.html

なお、今般公表されたIPCC報告書では、極端現象の頻発の背景には人為要因による地球温暖化があると分析しています(オーシャン・カレント欄参照)。

[資料]
 気象庁ホームページ(過去の気象データ検索)
 https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php

出所:
 F. M. Letter -フード・マイレージ資料室 通信-
 No.224、2021年8月22日(日)[和暦 文月十五日]
  https://www.mag2.com/m/0001579997.html
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