【ブログ】アフガニスタン 現地報告会(追記・陸高 人生横丁)

今年は早めに来年のカレンダーをゲット。
 高橋美香さんのアフガニスタン写真カレンダー「いつか、また会える日まで」です。

 フォトジャーナリストの高橋さんからは、これまでパレスチナのことについては色々と学ばせて頂いていましたが、アフガニスタンにも長く通っておられるそうです。
 しかしコロナ禍に加えて政変もあって訪ねることが叶わず、親しい人たちと会えなくなり、安否も確認できず、気を揉んでおられるとのこと。

 「ひとりでも多くの方に傍らに置いていただき、来年一年もアフガニスタンの地に生きる人びとのことを思っていただきたい」と高橋さんは語っておられます。

2021年11月27日(土)は、その高橋さんの共通の友人にお誘いいただいた「アフガニスタン山の学校支援の会・現地報告会」(東京・吉祥寺)に参加。

アフガニスタン 山の学校支援の会とは、写真家・長倉洋海氏が20余年にわたる取材活動を通して出会ったアフガニスタンの子どもたちの教育支援を目的として、2004年に設立された非営利の団体です。

会場の武蔵野公会堂の定員は350名ですが、密を避けるために参加者は150名に限定しているとのこと。
 ロビーでは、長倉洋海代表のカレンダー、安井浩美さん(後出)が支援されているアフガニスタンのお母さんたちの手芸品などの物販も。
 休憩時までにほとんど売り切れてしまって、長倉代表のご著書(サイン入り!)だけ求めることができました。

12時30分からの第一部は、山の学校現地報告会&今後の支援活動についての長倉代表によるスライドトークです。

 本年6月末から7月にかけて10日ほど、長倉代表はアフガニスタンを訪問されたとのこと。アメリカ軍が撤収を開始し武装勢力・タリバンが攻勢を強めてから2ヶ月後という緊迫した時期です。
 コロナ禍で現地訪問は2年ぶりだったそうで、その時に撮影された写真を映写しながら、現地情勢について報告がありました。

「山の学校もタリバンの兵士に占拠されていたが、いつか必ず子ども達は戻ってくると信じている。その時のための環境づくりのため、支援を継続していく決意を新たにした。」

「カブールでは送電線が破壊され路上爆弾によるテロも多発しており、タリバンは市民に恐怖感を与えている。弁護士やジャーナリストは危害を加えられ、女性への暴力も。女子への教育、女性が働くことも認めていないなど、あり得ないような人権無視が続いている。
 8月にはタリバンが首都を制圧したが、何の正当性もない政権。日本のメディア報道は正確な情勢を伝えていない」

反タリバンに立ち上がった故・マスード(旧タリバン政権により2001年暗殺)の子息・アフマド氏の近況なども。

休憩を挟んだ14時30分からの第二部は、引き続き長倉代表からアフガニスタン情勢についての解説。
 さらに、タリバンの首都制圧時には自衛隊機でいったん避難した後、現在はカブールに戻って支援活動をされている安井浩美さん(共同通信カブール支局通信員)からも、ネットを通じて現地のリアルタイムの状況について報告がありました。

「学校はすべて閉じられ、街にもほとんど人の姿はない。毎日、どこかで戦闘が行われている。とりあえず普通に仕事ができ、ご飯が食べられるならどんな政権でもいいというのが市民の感覚ではないか」

ドキュメンタリ映像(休憩時と終演後に会場でも上映されました。)を制作されている監督さんからのお話も。

最後に長倉代表からは、
 「アフガニスタンの現実を世界がしっかりと見続けることが大事。人権無視の行為は認めないという声を、日本からも上げていく必要がある」と訴えられました。

以下は追記です。
 何とも先の見えないアフガニスタン情勢に折れそうな心を抱えつつ、その日の夜はNPO高田暮舎(たかたくらししゃ、岩手・陸前高田市)主催のオンラインイベント「人生横丁-第六夜」に参加。

 移住された方たちの仕事や暮らしの話などを伺いながら、グラス片手に盛り上がりました。
 2020年1月に現地を訪ねた時にお世話になった方たちとも、モニター越しに再会を果たせました。

陸前高田は2011年の東日本大震災で甚大な津波被害を受け、先が見えない時期もあったかと思わります。
 しかし今、若い方たちの力で、力強く新しい地域づくりが行われている様子が伺えました。