【ブログ】新潟・上越市大賀の収穫祭など

2022年11月12日(土)は好天。
 今回も朝7時、友人のT氏にたかった馬場で拾って頂き、新潟・上越市吉川区へ。
 関越自動車道は、それほど酷い渋滞ではありません。
 いつもの上里SAで、この日はわらじカツサンド。谷川岳PA周辺の山は紅や黄色に染められています。松之山温泉で立ち寄り入浴、森の駅(大島青空市場)で野菜などを購入。

定番のコースを経て、スカイトピア遊ランドに到着したのは14時前。
 青空に映える美しい山の景観が出迎えてくれました。

15時前には、いつも稲作体験等でお世話になっている大賀集落の皆さんがマイクロバスで到着。東京からの参加者5名を含む16名ほどで、2022年の収穫祭がスタートです。

 「師匠」と呼ばせて頂いているNさんから挨拶を頂きました。今年は天候不順に見舞われたものの、お米の出来は良かったそうです。
 また、Nさんがリーダーである永田米生産研究会が、「第52回日本農業賞」(NHK、JAグループ主催)の新潟県における優秀賞を受賞されたという嬉しいニュースも披露されました。

パンデミックが始まって以降、大賀の皆さまと親しく懇談できたのは久しぶりで、貴重な機会となりました。吉川区は日本酒の名産地でもあります(それにしても呑み過ぎ)。

翌日、目が覚めると空が明るくなっていました。周囲を散策。寒くはありません。
 昨夜、食べ切れなかった炊き込みご飯で作って頂いていたおむすび。日本海も綺麗に見えます。

温泉を浴びて朝食を頂き(ご飯が美味しくて朝から食べ過ぎ)、大賀集落に向かいます。
 稲刈りをお手伝いした集会所前の田んぼも、すっかり冬を迎える装いです。Nさん宅には大豆が掛けられていました。味噌づくりなど冬の仕事の準備のようです。

 Nさんご家族始め集落の方々に、昨夜と今年一年のお礼を申し上げるとともに、「来年もよろしくお願いします」と挨拶させて頂きました。有難うございました。

大賀から谷を隔てて反対側の山間部にある川谷集落へ。
 ここで「星の谷ファーム」を営んでおられる天明伸浩(てんみょう・のぶひろ)さんは東京都の出身。大学院修了後の1995年、パートナーの方とともにこの地に移住・就農された方。お名前はかねて存じ上げていたのですが、今回、初めて連絡を取り、訪ねさせて頂きました。

お忙しそうな作業の手を休め、故・山下惣一さんのご新著(聞き書き『振り返れば未来』)と東京でのしのぶ会(12/18)、上越農業映画祭の情報などを提供して下さいました。
 さらに棚田が見渡せるところまで移動し、ユーモアも交えて様々な話をして頂きました。

一生の4分の1は田んぼの草刈りに費やしていること(確かに広い畦畔です)、大規模経営が成立しているような平坦部の集落でも高齢化が急速に進んでいること、様々な面で家族に助けられていること等々。
 また、農村地帯は人間力の形成(自然や周りの人との付き合いなど)に大きな力を有しており、農村で育った人たちが都会に出て、かつての日本の高度成長を支えたのではというお話は、深く心に残りました。日本の将来について危機感も伝わってきました。
 一緒に伺った他の2人も、お話に感じ入った様子でした。

続いて、もんぺ製作所・森のなかの試着室へ。
 東京でパタンナーをされていた赤木(谷内)美名子さんは、酒造りをしたいというご主人とともに2013年に大賀地区に移住、2018年にもんぺ製作所を立ち上げられ方。昨年開催した「食と農の市民談話会」でも貴重なお話をして下さいました。

広い一軒家の一部を改装された「山のなかの試着室」をお訪ねしたのは、初めてです。明るくて素敵なスペースです。
 同行者のお一人が注文したいというので(3着目とのこと)、採寸とデザイン選び。伝統的な亀田縞は、心が洗われるような美しさです。
 さらにお茶を頂きながら、これからの大賀と私たちの交流のあり方等についても意見交換させて頂きました。天明さんと同様、赤木さんもそれぞれに地域のことを良くしたいという熱意が伝わってきました。

予報通り雨が落ち始め、風も強くなってくるなか、最後の目的地である津南町に向かいます。

 14時過ぎに苗場酒造さんの蔵(2階はギャラリー)で共通の友人・O氏と待ち合わせ。まず、町がオープンしたばかりの「まちなかオープンスペース・だんだん」を案内して下さいました。
 県産の杉材がふんだんに使われた快適な空間には、小さな子どもを連れたご家族や、自習中の学校帰りの生徒達の姿。(私は木の香りのなかで昼寝したくなりました。) 

ご実家にも案内して下さいました。立派なお屋敷です。
 立木や灯ろうは太い丸太で「冬囲い」。庭を流れる水路の水面は、いっぱいの紅葉で埋められていました。

 お母さまが、熱いお茶と栗の渋皮煮を出して下さり、冬の厳しさなどの話を伺いました。
 5メートルも積もるそうで、屋根から落ちる時の雷鳴のような大きな音など、想像もつきません。

お礼を申し上げて辞去したのは16時過ぎ。
 雨は更に強く、すっかり暗くなっていました。気温も下がってきたようです。

 湯沢IC近くで見つけたつけ麺屋さんで、遅い昼食 兼 早めの夕食。麺に米粉を練り込んだ人気のお店のようで、まだ17時過ぎなのに混んでいます。
 辛くて熱々の担々つけ麺は、ボリュームにもびっくり。汗を流しつつ餃子とともに完食。

 関越道は順調で、20時30分頃にたかった馬場に到着。
 今回も多くの方にお世話になり、多くの貴重な話を伺うこともできた充実した2日間でした。皆さま、有難うございました。
 ちなみにお腹の周りも、いささか充実したようです。