西野文貴先生は1987年大分県生まれ。実家が苗木生産を営んでいたため、幼い頃から植物に親しみ、東京農業大学大学院では林学を専攻されました(林学博士)。
東日本大震災の復興支援を含め、各地における植生調査や植樹プロジェクトに携わり、ヨルダン、インドなど海外でも森づくりのプランニング等を手がけておられます。
また、環境教育にも注力されており、FMラジオのレギュラー番組を始め、テレビ、ラジオにも多数出演されています。
2023年5月8〜9日に開催された「Present Tree in くまもと山都」(熊本・山都町)では、前年に引き続き、西野先生のご指導を頂きました。
見上げるような巨木から足元の草花まで、様々な植物の名前や興味深い生態について、分かりやすく説明して下さいます。博識なのは当然のことながら、時にはユーモアを交えつつ、特に関東地方では珍しい植物を紹介して下さるなど、サービス精神も旺盛です。
西野先生によると、日本の自然は豊かで、本来であれば放置していても森に戻るそうですが、近年は鹿の食害が深刻化しており、植樹活動がより重要になってきているとのこと。
どのような樹種を植えるかも重要で、西野先生は、その地に残されている「鎮守の森」を参考に「森のレシピ」を作成されるそうです。なお、東日本大震災の時も鎮守の森の多くは津波被害から免れたそうで、鎮守の森の植生は防災面からも重要な役割を果たしているとのことです。
この日は、そのレシピに沿って30種類以上の広葉樹の苗を植えました。
「今日の活動は、単に苗木を植えるだけではない。心に残る豊かな里山を皆さんとともに作っていきたい」等と、熱意を込めて語られる西野先生の姿が印象的でした。
(参考)
株式会社グリーンエルム
http://www.greenelm.co.jp/
「Present Tree in くまもと山都 2日目」の模様(拙ブログ)
https://food-mileage.jp/2023/04/13/blog-432/
出典:
F.M.Letter-フード・マイレージ資料室 通信-pray for peace.
No.265、2023年4月20日(木)[和暦 弥生朔日]
https://www.mag2.com/m/0001579997.html
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