2024年も2月に入りました。
能登半島地震から一か月が経過しましたが、未だに安否不明の方が12名おられます(4日現在)。徐々に仮説住居への入居、ボランティアの活動も始まりました。
ヨーロッパの農民デモは、さらに拡大しているようです。もっとも、日本の地上波のテレビのニュースではあまり報じられません。
自宅近くに一画を借りている市民農園は、寂しい冬の姿。大根やほうれん草は失敗でした。
厳冬期のはずですが、菌ちゃん農法の畑のブロッコリは、まだまだ脇芽が伸びて収穫が続いています。コットンは茶褐色に枯れ果てていますが、残り僅かながら収穫できています。
やはり暖冬なのでしょうか。東北や北陸では積雪が少なく、渇水が今年の農作業に悪影響を及ぼすのではとの懸念の声も聞かれます。
2月3日(土)の午前中は、埼玉・西所沢へ。
西武池袋線の駅近く、人通りの多い道路に面したマンションの前庭のようなところで「子どもマルシェ」が開催されていました。
先日の「農あるまちづくり講座」で、講師の川瀬 悟さん(オーガニックファーム所沢農人(のうと))に案内頂いていたものです。主催はNPO法人こどもの木で、この日も会場におられた川瀬さんも、毎回、協力されているとのこと。
マルシェは毎月1回開催、5年間続いているそうです。
子どもたちがお母さんに促されて、通りかかる人たちに声を掛け、ビラを配っています。興味を持ってテントに入っていく人も。
私もビラをもらってテントに入ると、何卓かのテーブルで設えられており、子どもたちがオーガニック野菜等を並べて販売しています。名前の通り、子どもが主役のマルシェのようです。
小学生の男の子からネギを求めたところ、はきはきと応対してくれ、お釣りは何度も確かめて渡してくれました。
聞いてみると、川瀬さんの畑には何度も行って農作業を体験しているとのこと。野菜も(トマト以外は!)大好きだそうです。
通りに近い場所には、卵の殻の回収ボックスも設置されています。川瀬さんの畑で堆肥として利用するそうで、回収された分だけ確実に生ごみは削減され、資源の循環につながっています。
講座で川瀬さんが動画を紹介されていた(株)アイル・クリーンテック(寄居市)のお二人の姿もありました。食品残さ等をリサイクルして有機たい肥の製造等を行っている会社で、環境学習にも熱心に取り組んでおられるそうです。
この日も、コンポスト堆肥のサンプルを展示して熱心に説明されていて、親子が興味深そうに覗き込んだり、手で触ったりしていました。
なお、オーガニックファーム所沢農人は、先日、農林水産省等が主催する「サステナアワード2030」の地域資源循環賞を受賞されています。
駅の反対側にある「森のとうふ屋さんの手づくり菓子工房 conomi」へ。
いつも講座の会場として使わせて頂いているのですが、お店を訪ねたのは初めてでした。障がい者の就労継続を支援する事業所で、レジ脇には講座のパンフレットも置かれていました。
おからや狭山茶を使ったビスケット等を求めさせて頂きました。
ちなみに店舗は2か所あります。
ここ西所沢では、農業生産者や事業者による資源のリサイクルに加えて、子どもや消費者、障害のある方も含めた循環・交流の輪があることを目撃することができました。
必ずしも規模は大きくはないかも知れませんが、このような地域に根差した着実な取組みが多くの地域に広がっていけば、日本の社会全体を変革していく大きな力になることは間違いありません。
ロシアのウクライナ侵攻以降、円安もあって、輸入エネルギーや資源(肥料、飼料、農薬など)の価格は大きく上昇しています。消費者は(私も消費者の一人ですが)食品の値上がりを嘆くだけではなく、持続可能で強靭な社会を創っていくために、自ら、食品の選択を含めて行動を変容させていくことが求められています。
ちなみにこの後は、世田谷区下北沢に向かいました。
「いまこそ語ろう!生きたい社会のポリティクス」と題するトークイベントに参加する予定です(別稿で紹介)。
(ご参考)
ウェブサイト「フード・マイレージ資料室」
https://food-mileage.jp/
メルマガ「F.M.Letter-フード・マイレージ資料室通信」(月2回、登録無料)
https://www.mag2.com/m/0001579997