【ポイント】
放射性物質を理由に福島県等の食品の購入をためらう人の割合は、これまで低下傾向で推移してきたものの、直近(2025年調査)では上昇に転じています。

本(2025)年3月に公表された消費者庁「風評に関する消費者意識の実態調査(第18回)」 によると、放射性物質を理由に購入をためらう産地として「福島県」及び「被災地を中心とした東北」と回答した人の割合は、2013年2月調査ではそれぞれ19.4%、14.9%となっていたのが、その後は低下傾向で推移し、2024年2月にはそれぞれ4.9%、3.4%にまで低下していました。
ところが2025年1月の調査では、それぞれ6.2%、5.2%へと上昇に転じているのです。性別にみると男性より女性の方が、年齢階層別にみると30歳代、40歳代が、「ためらう」人の割合が相対的に高くなっています。
これらの要因等については消費者庁のレポートでは分析されていませんが、東電福島第1原子力発電所のアルプス処理水の海洋放出のニュースが多く報道されたことが背景にあるのかも知れません。処理水の安全性については国際原子力機関(IAEA)による「お墨付き」を得ているとされていますが、学術分野等では論争が続いています。通常運転されている原発の冷却水と、過酷事故を起こした原子炉や7燃料デブリを冷却し処理した水とは、含まれている核種が異なるとも言われています。
とすれば、「買うことをためらう」行動を、必ずしも「風評」(科学的根拠の不確かな噂、流言)とは言い切れない面もあるのではないでしょうか。
[出典]
消費者庁「風評に関する消費者意識の実態調査(第18回)について」(2025年3月6日)
https://www.caa.go.jp/notice/entry/041338/
出典:
F.M.Letter-フード・マイレージ資料室 通信-pray for peace.
No.323、2025年8月23日(土)[和暦 文月朔日]
https://food-mileage.jp/2025/09/02/letter-323/
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