【豆知識325】農業経営体の経営収支の現状

【ポイント】
 米など農産物価格は上昇しているものの、農家等の経営収支は厳しい状況にあります。

 米、野菜、鶏卵などの農産物価格が上昇(農産物価格総合指数は2022年から23年にかけて6.4ポイント上昇)していますが、農家など農業経営体の経営収支はどのような状況にあるでしょうか。
 リンク先の図325は、農業経営体の農業粗収益、農業経営費及び所得(粗収益-経営費)の状況を経営タイプごとに示したものです。
https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2025/09/325_shusi.pdf

これによると、全農業経営の平均の粗収益は1,248万円となっていますが、経営費(1,134万円)を差し引いた農業所得は114万円にとどまっています。法人化していない農家など個別経営体についてみると所得は115万円となっており、特に水田作経営の所得は5万円に過ぎません。
これは自家用の飯米生産を中心とした小規模農家などすべてを含む平均ですが、担い手と呼ばれる主業経営体(農業所得が主で、自営農業に60日以上従事している65歳未満の者がいる経営体)であっても、所得は270万円にとどまっているのです。
 主業経営体(水田作経営)の農業従事者数は5.4人で、うち家族は 2.7人です(雇用者の賃金は経営費に含まれます)。つまり、家族3人近くが従事して所得は300万円に届かないというのが、日本の稲作の担い手の実情です。

なお、法人経営体の所得は個別経営体に比べて低い水準となっていますが、これは家族経営であっても、法人化して経営主や家族が役員となっている場合は、その報酬等は経営費に含まれているためです。

[データの出典]
農林水産省「営農類型別農業経営統計」から作成。
https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/noukei/einou/index.html
注:主業経営体とは、個人経営体のうち、農業所得が主で、自営農業に60日以上従事している65歳未満の者がいる経営体をいう。

出典:
 F.M.Letter-フード・マイレージ資料室 通信-pray for peace.
 No.325、2025年9月22日(土)[和暦 葉月朔日]
  https://food-mileage.jp/2025/09/29/letter-325/
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