-ギュンター・フランツ『ドイツ農民戦争』 (1989.9、未來社)-
http://www.miraisha.co.jp/np/isbn/9784624111144
【ポイント】
中世のドイツ農民戦争は農民側の完全な敗北で終わりましたが、同時期の宗教改革と相まって、封建制度を弱体化させ、近代化への道を拓くことにつながりました。

ドイツ農民戦争とは、1524年夏に南部ドイツから始まり、やがて同時多発的に全ドイツ(現在のスイス等を含む。)に波及した農民による大規模な反乱です。封建領主の収奪により苦しんでいた農民たちは、農奴制の廃止、地代の軽減、裁判の公正などの要求を掲げて封建領主の城館や修道院を襲撃しました。
しかし、軍事的指導者を欠いていた農民軍は、イタリア出征から帰還した諸侯軍によって、本格的な戦闘行動はわずか3か月で鎮圧されたのです。戦死又は処刑された農民は約10万人(当時の武装能力のある男子全体の10~15%に相当)に及んだとされています。
このようにドイツ農民戦争は農民側の完全な敗北で終わったのですが、同時期の宗教改革と相まって、封建制度を弱体化させ、ドイツ及びヨーロッパ全体の近代化への道を拓いたものと評価されています。
なお、本書は1902年ハンブルグ生まれの歴史学者による大部な学術書(ドイツ農民戦争研究の「座標軸」とのこと)であり、「分かりやすく」をモットーとする本メルマガで取り上げるのは適切ではないかも知れません。しかし、農民による直接行動が社会変革につながったという世界史的事実を紹介するため、あえて紹介した次第です。
出典:
F.M.Letter-フード・マイレージ資料室 通信-pray for peace.
No.328、2025年11月4日(火)[和暦 長月十五日]
https://food-mileage.jp/2025/09/17/letter-324/
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