
3月に東京でも行われた「令和の百姓一揆」の背景として、食料自給率が長期的に低下してきた最大の要因は消費者の食生活(食の選択)の変化にあること[No.313]、都市部の食料自給率は極めて低い水準にあること(東京都はカロリーベースで0%)[No.312]、日本の農業生産を支える基盤(担い手、農地)は急速にぜい弱化していること[No.314]を紹介。11月に公表された新しいセンサスでは、担い手数は経済の高度成長期を上回る減少率を示していることも明らかになりました[No.330]。
米も大きなテーマでした。
昨年(2024年)は、米の生産が増加すると同時に価格が上昇し[No.308]、消費量も増加に転じる[No.317]という転機になった年であったことを紹介。
それでも小規模層では赤字で[No.319]、全体としても経営収支は厳しい状況にあること[No.325]。就業者一人当たり純生産をみても第一次産業は他産業に比べて4分の1程度の低い水準で推移していること[No.310]のデータを紹介。
また、現在の日本の1人当たり米の収穫量は深刻な飢餓に直面していた1940年代に比べて約半減していることも指摘しました[No.322]。
関連して、「令和の百姓一揆」で有名になった「時給10円」は統計的には問題のある数値であるものの、いずれにしても農家の経済状態が厳しい状態にあることは事実であり、これに対する市民・消費者の理解の必要性を強調しました[No.309]。
消費者側からみると、米の購入価格は生産者から直接購入する場合が最も割安となっていること[No.324]、家計では米の約2.6倍の金額を携帯電話通信料に支出している現状[No.318]、消費者の四類型[No.315]を紹介。農の価値を理解し、それに対価を支払う「積極型」消費者が増加していくことが期待されます。
原発被災の関係では、現在も福島県から少なくとも約2万6千人が県内外に避難していること[No.311]、除去土壌の仮置き場等は急速に減少しているものの福島県外の最終処分場の選定は進んでいないこと[No.321]、一方で米価格の高騰は結果として福島・浜通り産米に対するいわゆる「風評被害」の解消につながった面があること[No.323]を紹介しました。
さらに、いわゆる「超加工食品」の消費が長期的に大きく増加していること[No.327]、木質バイオマス発電施設での燃料材需要の増加等により木材自給率は上昇傾向にあること[No.316]、小規模自治体ほど近年の人口減少、高齢化が進行している状況[No.320]、夏季(7~9月)の最高気温は過去に比べて異常に高い数値だったこと[No.326]も取り上げました。
EUの農業(日本、アメリカとの比較)を紹介[No.328]したのに対するコメントを踏まえて、各国の食生活は農用地の条件(国土、風土)を反映していることを指摘しました[No.329]。
出典:
F.M.Letter-フード・マイレージ資料室 通信-pray for peace.
No.329、2025年12月20日(土)[和暦 霜月朔日]
https://food-mileage.jp/2025/12/29/letter-331/
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