【ブログ】学徒出陣から80年、暴落している原皮価格など

以下、個人的な備忘メモのような内容で恐縮です。

 2023年10月21日(土)は、大手町での山本謙治さん(農畜産物流通コンサルタント)によるエシカルフードについての勉強会に参加した後、有楽町マリオンで開催中の「平和のための遺書・遺品展」を見学。主催は(特非)わだつみのこえ記念館(東京・文京区本郷)です。

 80年前のこの日、明治神宮外苑競技場で出陣する学徒たちの壮行会が開催されました。強い雨が落ちていたと記録に残っています。
 戦没した学生たちの肉筆の手紙などに、多くの方が見入っています。寄せ書きされた日の丸なども。

新藤浩伸先生による(東京大学大学院教育学研究科)による記念講演もありました。
 新藤先生は授業で学徒出陣等を取り上げ、キャンパスに残る戦跡や博物館の見学も行い、大学祭では戦没東大生の遺稿展を開催されたとのこと。
 「戦没学徒の手記は個人の名前と顔を持つテキストで、手渡しでぎりぎり受け継がれてきたもの。今も戦争が起こっているが、なぜ人間は共に悲しみ喜び合うことができないのか。一人ひとりの体験から出発して、戦没学徒の思いを共有・継承する努力を続けていきたい」(文責・中田)
 この日は、先生のゼミの学生さんなど多くの若い方が、受付の手伝い等をして下さっていたようです。

会場では、2本の映画『きけわだつみのこえ』(1950年、1995年)の上映も行われました。
 私は新作だけ鑑賞できましたが、砲弾が飛び交う戦場の映像にはウクライナやガザのニュース映像がフラッシュバックしてきて、心がざわざわと落ち着きませんでした。

自宅近くに一画を借りている市民農園では、ナスはコットンの収穫が続いています。ほうれん草の芽が出揃ってきました。

24日(火)は、久しぶりに地元・東村山市の八国山緑地へ。ところが散策路の多くがナラ枯れの発生により通行禁止となっていて、驚きました。
 キクイムシが媒介する菌によってミズナラ等が集団的に枯死するナラ枯れが、2020年以降、全国的に再拡大していることは耳にしていましたが、このような身近なところにも影響が及んでいるとは想像もしませんでした。
 再拡大の背景には、雑木林の持続的利用の衰退、温暖化など様々な要因があるようです。

今年も日比谷公園ではガーデニングショーが開催されました。稲束など農村の風景を再現したブースもありました。

 10月25日(水)は、誘って頂いた沖縄料理店(四谷)での会に参加。美味しい料理と泡盛、生演奏と全員のカチャーシーなどで盛り上がりました。
 翌日は久しぶりにネーネーズのライブをオンラインで視聴。メンバーの一人が卒業するとのこと。偶然、連日で沖縄を満喫。

好天が続きます。
 10月28日(土)は、これも久しぶりに東京競馬場へ。天皇賞・秋を翌日に控え、この日も多くの人出です。暑いほどの日差しを浴びながら、昼食には、かすうどん(と生ビール)。ちなみに馬券はコテンパン。

 30日(月)に訪ねた小金井公園は、コスモスが満開でした。

31日(火)は石神井川沿いにある愛宕山城址へ。
 近づくにつれ、かなりの高低差があることが分かります。住宅の間から、すぐ近くに石神井公園の森(石神井城址)が望めます。
 文明九(1477)年、太田道灌が石神井城の豊島氏を攻めるために築いた城(砦)で、特に遺構は残っていないとのこと。いずれにしても学校の敷地内にあるため、外から眺めるだけでした。

 川面にはカモたちの姿。昨シーズンは過去最大の被害をもたらした鳥インフルエンザの季節が、今年も到来しています。

早くもカレンダーは11月に。
 1日(水)の退庁後は、東京・京橋で開催された勉強会「今夜もご機嫌@銀座で農業」に参加。

 蔦谷栄一先生(農的社会デザイン研究所)による講演「もう一つの畜産危機」は、ショッキングな内容でした。と畜場から副産物として産出される家畜の原皮の価格が、大暴落しているというのです。
 具体的には、豚皮の価格(と畜場と原皮業者の間の取引価格)は、ピーク時の6年前には180円/枚だったのが、近年は10円にまで低下しており、さらに本年10月から2円に改定されるとのこと。
 95%が輸出されている原皮価格暴落の背景には、最大の消費地である中国の急激な需要の低迷と、世界的なアニマルウェルフェアや人工皮革への支持の広がりがあるそうです。
 心なしか、説明される蔦谷先生の表情も沈鬱です。

蔦谷先生は、家畜の皮は食肉消費に伴って必ず発生する副産物であり、有効利用して廃棄物の発生を抑止していくことは極めて重要であること、これは持続可能な社会の構築を目指す私たちの責任である等と訴えられました。
 レンダリング(副産物の処理・再生)の話は昨年11月にも伺っていましたが、簡単な解決策は見出せそうにありません。

 考えてみると、と畜の現場や、肉や副生物(内臓や皮など)の流通のことについて、私たちはあまりにも知らなさ過ぎるのではないでしょうか。人権問題との関わりもあります。畜産関係の業務を担当していたことのある私も、充分な知識はありません。
 まずは知ることが大切と考え、この日の参加者の方々に教えてもらった港区芝浦にある「お肉の情報館」や台東区にある「皮革産業資料館」を訪ねてみたいと思っています。もちろん、もつ料理のお店にも。