【豆知識】相対的貧困率と可処分所得の推移

 前々回は、日本の経済成長率が低迷する中で格差が拡大している状況を紹介しました。
 今回は、この同じ統計(厚生労働省「国民生活基礎調査」)にある別のデータをみます。リンク先の図68をご覧ください。
 http://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2017/02/68_hinkonritu2.pdf

折れ線グラフは前々回に示したもの(図66)と同じもので、相対的貧困率と子どもの貧困率(17歳以下の子どもがいる世帯から計算)の推移を示しています。
 http://food-mileage.jp/wp-content/uploads/66_hinkonritu.pdf続きを読む

【豆知識】心の豊かさか、物の豊かさか

-本当に「物の豊かさ」より「心の豊かさ」か-

前回は、日本の経済成長が低迷する中で格差が拡大している状況を紹介しましたが、関連して、今回は内閣府「国民生活に関する世論調査」を紹介します。
本世論調査では、毎回、「今後の生活において、これからは心の豊かさか、まだ物の豊かさか」についての問いがあります。

最新の2016年調査においては、「物質的にある程度豊かになったので、これからは心の豊かさやゆとりのある生活をすることに重きをおきたい」(『心の豊かさ』)と答えた者の割合が60.2%、「まだまだ物質的な面で生活を豊かにすることに重きをおきたい」(『物の豊かさ』)と答えた者の割合が31.3%となっています。

これを時系列でみると、1972年の時点では『物の豊かさ』が40.0%と『心の豊かさ』(37.3%)を上回っていましたが、その後、両者は逆転し、1982年以降は一貫して『心の豊かさ』が『物の豊かさ』を上回って推移しており、2016年には両者のポイント差(『心の豊かさ』-『物の豊かさ』)は28.9ポイントと、相当大きなものとなっています(リンク先の図67)。… 続きを読む

【豆知識】図66 相対的貧困率等の推移


-低成長の中で広がる格差-
本メルマガでは、近年の社会経済情勢と食生活との関わりについて紹介してきました。今回は、改めて現在の日本の格差や貧困の状況について確認しておきたいと思います。
日本では「格差」が広がっていると言われますが、その際によく用いられる指標が「相対的貧困率」です。

これは、OECD(経済協力開発機構)の基準に基づき、等価可処分所得(世帯の可処分所得を世帯人員の平方根で割って調整した所得)の中央値の半分に満たない世帯員の割合を示したもので、この数値が上昇すると格差が広がっていることを示しているとされます。
なお、データには厚生労働省「国民生活基礎調査」が用いられることが多いようです。… 続きを読む

図64 過去1年間に、経済的な理由で食物の購入を控えた 過去1年間に、経済的な理由で食物の購入を控えた 又は購入できなかった経験 又は購入できなかった経験が「よくあった」者の割合


◆ F.M.豆知識

食や農に関連して、特に私たち消費者にちょっと役に立つ、あるいは考えるヒントになるような話題を毎回コツコツと紹介していきます。
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-経済的な理由で食べものが買えなかった経験等-… 続きを読む

図60 エネルギー及びたんぱく質摂取量と完全失業率の推移


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「近年における失業率の上昇とたんぱく質摂取量の減少」… 続きを読む

図59 近年における供給熱量、脂質及びたんぱく質摂取量の 熱量、脂質及びたんぱく質摂取量の推移


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「近年、大きく減少しているたんぱく質摂取量」… 続きを読む

図57 食事パターンと乳がん罹患のリスク 食事パターンと乳がん罹患のリスク


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 「食生活パターンとがん」… 続きを読む

図55 食品に関するリスク認識


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 「リスク認識についての一般消費者と専門家との違い」… 続きを読む

表54 リスク認知に影響する要素


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 【リスクの大きさを感じるメカニズム】… 続きを読む