江戸東京野菜コンシェルジュ育成講座総合コース(第6期、最終日)

2016年11月12日(土)は午前中から東京・小金井市へ。
駅前では農業祭が開催されていました。恒例の地場野菜の宝船も出展されています。
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徒歩数分の小金井市商工会館へ。
江戸東京野菜コンシェルジュ育成講座総合コース(第6期)の最終日です。
これは、東京の伝統野菜である「江戸東京野菜」の魅力を伝えるエキスパート「江戸東京野菜コ ンシェルジュ」の資格取得講座として3日間にわたって開催されているもので、江戸東京野菜についての深い知識と東京の農業や食文化を学び、江戸東京野菜の普及とそれによる地域振興に貢献する人材育成を目的とするものです。
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会場に入ると、後ろのテーブルには午後の試食用の食材が並べられていました。
細長い滝野川人参は福島秀史さん(江戸東京野菜コンシェルジュ育成協会理事、多摩・八王子江戸東京野菜研究会代表)が持参して下さったもの。先端まで折らずに掘り出すのは大変だそうです。ちなみにこの日に合わせて収穫されたので、本来はもう少し太くなるそうです。
ほかに金町小カブ、しんとり菜などの江戸東京野菜が並べられています。ウドの実といった珍しいものも。
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定刻の10時30分となり、江戸東京野菜コンシェルジュ協会の納所二郎理事長から開会の挨拶。
大竹道茂会長の「朝ご飯」が掲載された雑誌(サライ)等も紹介されました。
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福島理事によるこの日の予定等の説明に続き、私からは「地産地消とフード・マイレージ」と題し、パワーポイントを映写しながら説明。
近年の私たちの食生活の大きな変化(外部化・簡便化、米消費の半減と畜産物・油脂の大幅増)、世界の食料需給の構造的変化、食品ロスの増加等の状況の中、 フード・マイレージについて、食料の大量・長距離輸送が地球環境に負荷を与えていることを説明しました。
そして、地産地消の取組は輸送に伴う環境負荷低減の面でも有効で、さらに、その典型である伝統野菜の普及の取組は、地域の食文化等の見直しにもつながる意義深いものであること等について説明しました。
毎回のことながら、時間に比べてスライドの枚数が多すぎるという反省(←去年のコピペ)。
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休憩を挟んだ後はグループワークです。
20名ほどの受講生に4テーブルに分かれてもらい、カードを使って晩ご飯の献立づくり。その献立のフード・マイレージと輸送に 伴う二酸化炭素排出量を計算してもらいます。単なる計算合わせではなく、フード・マイレージとはどのようなものか、選択した食材によって輸送に伴う二酸化炭素排出量がどのくらい違うかを実感してもらうことが目的です。
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そして「未来のより豊かな『食』のために、私たちにできること」を付箋に書き出し、それを大きな模造紙に貼り出して話し合って頂き、グループ毎の「キャッチフレーズ」を決めて発表してもらいました。
「家族団欒で会話をしながら食事をすること」「食文化ルネッサンス」「キッチンから地産地消」「楽しく学んで美味しく食べる」等の提言が出されました。
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その後は「試食」の時間。今回のシェフ役は江戸東京野菜コンシェルジュ協会理事の松嶋あおいさんです。
小松菜を練り込んだ特製バンズに東京エックスの豚肉を挟んだハンバーガー、しんとり菜の春雨サラダ、人参スティックなど、今回も試食の枠を超えた食事を事務局の方が準備して下さいました。
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江戸東京野菜コンシェルジュ育成講座(総合コース)も今回で6回目。資格取得者も100名を超えて入るそうです(今回、受講の皆さんにはこの日の午後に検定試験が行われたとのこと)。
伝統野菜の見直しと普及は、地域の風土、歴史、食文化等を見直すきっかけとなり、様々な社会的な課題の解決に資する可能性もあります。コンシェルジュの皆さんのますますの活動に期待したいと思います。
【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
(プロバイダ側の都合で本年1月以降更新できなくなっていることから、現在、移行作業中です。)
◆ メルマガ :【F. M. Letter】フード・マイレージ資料室 通信
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