静岡の食、山梨の食

 2月5日(土)は静岡市消費者センター主催「くらしの一日講座」へ。東海道は新幹線ばかりなので、この日は在来線で伺うことに。久しぶりの「乗り鉄」の一日。
 西武線と山手線経由、品川発0830の東海道線快速アクティーは空いていて、進行方向右側のボックスシートを独占。快適。
しかし今日は晴天でも霞んでいるようで、カラカラ天気のこの冬、毎日のように都内から見える富士山の姿を確認できず、今回の旅の最大の楽しみが心配に。
 平塚で0919熱海行き、熱海で1016島田行きに乗り継ぎ。これらは残念ながらロングシート。穏やかに陽光を反射する相模湾が美しい。熱海を出てすぐ、ポイントをガタガタと通過していると目の上の高架を新幹線が走り去る。何となくスローな旅に優越感。
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まんがのチカラ、そして街の農業博物館

 22日(土)は、渋谷区広尾の「JICA地球ひろば」で開催された「ハイムーン・環境まんが『ゴミック廃貴物』ワークショップ」に参加してきました。講師は京都大学名誉教授・石川県立大学教授で工学博士の高月紘先生。ハイムーンのペンネームで環境まんがを多数書かれており、独特のタッチとユーモアと、その背後にある恐さは、一度見ると忘れられません。長年関わっておられる京都市での台所ごみの調査データは、私も色々なところで引用させて頂いており、金沢在勤中に一度ご挨拶を、と思っていたのが結局叶わず、今回、初めてご挨拶させて頂いた次第です。
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子規の思い

 年が明けて早や10日。新年を迎える敬虔な感謝の気持も、年齢を重ねるに連れ薄れつつあるようです。
 1月3日は日本橋へ。沿道にはすごい人垣。
 箱根駅伝は復路のゴール近く、最後の頑張りです。それにしても早稲田は何でも強くなりましたね。でも最後に通過する大学まで、ランナーも応援も頑張っていました。
 観戦後の遅い昼食は、老舗洋食「たいめいけん」
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明けましておめでとうございます。

 2011年の年明けは、山陰など西日本を中心に大荒れのニュース。東京・多摩地方は、風は冷たいながら、穏やかかな元日を迎えました。
 近所の稲荷神社に初詣。小さな神社ですが、毎年、地域の皆さん達でそこそこの人出があります。晴れ着姿の小さな女の子も。
 灯篭絵が面白いのですが、去年の使い回しで少し汚れが目立つのが残念でした。

 左は「笑う門に『ふぐ』来る」、右は「『ざる』かに合戦」。
他にも色々ありました。
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いよいよ押し詰まってきました。

 12月19日(月)と22日(水)の夕方は池袋の立教大学へ。さすが都会のミッションスクールには素敵な大ツリー。観光名所にもなっているようです。

 月曜は佐野淳也先生主宰のディープエコロジー研究会、講師は早稲田大学の友成真一先生。テーマはご著書にもある『問題は「タコつぼ」ではなく「タコ」だった!? 』、参加者の方からも発言が相次ぎ刺激的な「白熱教室」でした。でも、それ以来モヤモヤが高まっています。幸せはミクロ(地域)にしかあり得ないのでしょうか。
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表面的な数字に惑わされないように

先週の土曜日は、山梨県上野原市の西原を訪ねてきました。8月21日の記事にも書いた「さいはら秋そばプロジェクト」の今年最後のイベントです。収穫し軒先に干してあった蕎麦を木槌で叩き、「とうみ」を使って選別作業。いつもながら、地元の「NPOさいはら」の皆さんにお世話になりました (拙ブログでも紹介しています)。

典型的な中山間地域で農地も少なく、過疎と高齢化が進むこの地域に、東京や横浜の若い男女が約10人ほど、何かを求めて集まりました。私のような中高年は少数派です。彼がさいはらを訪ねる目的は何なのでしょうか。逆にいえば、彼らを引き付けるさいはらの魅力とは何なのでしょうか。… 続きを読む

「農」とのつながり

 11日(土)の穏やかな休日、紅葉シーズンも過ぎて車も人も少ない奥多摩を抜けて、山梨県上野原市西原(さいはら)に向かいました。奥多摩湖は冬の陽を反射して輝いていました。
 この日は、「さいはら秋そばプロジェクト」の今年最後のイベントです。
 これは、池袋にあるNPO法人「ECOM」の企画から始まった有志によるプロジェクトです(
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表参道の「みずあかり」

 今年も、恒例の表参道のイルミネーションが始まりました。すごい人出です。

 そして今年は、その一画(というか中心部に)熊本の「みずあかり」が出展されています。
 「みずあかり」とは、熊本城近くの坪井川周辺を舞台に、孟宗竹と和ろうそくを使った様々なオブジェによるイベントで、2004年から開催されています。
 私も熊本在住中に観に行きましたが、竹のオブジェの明かりは幻想的で、様々な心の内面が映し出されるようです。
 坪井川にかかる橋の上で、若い女性が他人の子どもをよく見えるように抱き上げ、赤ちゃんをおぶったお母さんに感謝されていたシーンを思い出しました。水面に揺れる明かりは、私たちの心の中にある優しい気持ちを思い起こさせてくれるようです。
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新潟と歌舞伎町から

 12月3日(金)の朝、関東地方はものすごい豪雨、上がったと思うと午後には気温が急上昇と変な天気です。翌土曜日は雨も上がっており、上越新幹線は定刻通り新潟へ。ところが強風の影響で、新潟地方の在来線のほとんどが運休とのこと。新幹線の有難さは、その地方に住んでみないと分からないのかもしれません。あたかもこの日、東北新幹線は青森まで開業。

 県立新潟女子短期大学での特別講義に招かれました。この大学は、行政や他の大学と連携して、新潟市内の全保育園・幼稚園を対象にアンケートを実施するなど、地産地消に熱心に取り組んでおられます。その成果の一つとして、「みんなで育てよう!新潟の食」というパンフレットも作成されています。表紙のイラストは、地元食材を中心にした小学校の給食の献立です。

 さて、強風による交通機関の混乱にも関わらず、学生さん達は予定の10時にほぼ揃いました。前半はパワーポイントを使っての説明、後半はワークショップの予定が、説明がもたもたと長くなりWSの時間が足らなくなりました。先週から風邪気味、しかも前夜は職場の忘年会・・・というのは、もちろん言い訳にはなりません。

 短時間になってしまいましたが、2人一組で「私の晩ご飯」の献立作りと、フード・マイレージと輸送に伴うCO2を計測してもらい、発表と意見交換を行いました。
 そして、最後の一人の学生さんから、考えさせられる意見を頂きました。その発言とは、「私は山形出身で、いつも実家から野菜や果物を送ってもらっています。でもフード・マイレージを考えて、これからはなるべく地元のものを食べようと思います」というものです。少々慌てて、以下のような内容のことを答えました。… 続きを読む

豊かな食の実現と市場経済

 勤労感謝の日の朝、冷たい雨が残るなか銀座へ向かいました。実は銀座は、これからの日本の食と農業にとって重要な役割を果たすことが期待されている場所です。

 銀座3丁目の紙パルプ会館では、恒例のファーム・エイド銀座2010が開催されました。そのキャッチフレーズは「あなたのおいしい!が日本の地域と食を元気にします!」。銀座の屋上でのミツバチ見学会(ご存知「銀パチ」)、全国各地から美味しいものが集まるプチマルシェ等と併せ、いくつかのフォーラムが開催されました。

 私が参加したのは、「いま、なぜ赤肉か!? ~短角和牛から考える食文化の創造~」。ブログ「やまけんの出張食い倒れ日記」の山本謙治氏を司会に、岩手県岩泉町の生産者・合砂哲夫氏、フレンチ・銀座KANSEIシェフの坂田幹靖氏、スローフードジャパン会長の若生裕俊氏、銀座社交料飲協会理事の白坂亜紀氏、そして農水省からは食料安全保障課・西経子補佐がパネリストとして参加。
 
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ローカルフード

 土日と穏やかな週末でした。
 土曜の昼は、久しぶりに肉汁うどんを食べに行きました。多摩地方は水が少なく、米があまり獲れなかったため、食文化としては小麦地帯です。現在も、H市内には多くのうどん屋さんがあります。今回は、Kやさんにお邪魔しました。

 小さな店ですが、いつも混んでいます。メニューは基本的に1種類、肉汁うどんだけです。
 地粉を打ったうどんは、一般的な真っ白ではなく褐色がかっています。これがざるに盛られて出てくるのですが、サイズはLから5Lまでの中から選びます。2Lが普通サイズ位でしょうか。足らなければうどんだけ追加することもできます。また、お好みで天ぷらの掻き揚げと海苔をトッピングできます。
 このうどんを、熱い付け汁に浸して頂くのですが、だしのきいた付け汁の具は豚肉、ネギ、ほうれん草など。表面には脂の粒がきらきらと輝いています。これに薬味のワサビ、生姜、ゆずを入れ、さらに摺り胡麻を振ると、ぱっと食欲をもよおす香りが立ちます。
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