poco a poco 農園さんのサツマイモ掘り @茨城・那珂市

 2016年10月29日(土)。
 朝7時前に自宅を出発。常磐線特急ひたちを水戸駅で乗り換え、水郡線で6駅目の静(しず)駅に到着したのは10時前。
 ひなびたローカル線を想像していましたが、4両編成で乗客も多数。ただし駅ではSUICA(IC乗車カード)は使えず、運転手さんが降りてきて手で精算。駅舎(無人駅)も小ぶりです。
 この日は「poco a poco 農園さんのサツマイモ掘り」の日。
 農家さんへお手伝いに行くツアーを企画している週末農風の主催です。
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 前日は雨で心配されたのですが、青空で暑い位。
 10分ほど歩いてpoco a poco 農園に到着。農場主の和知健一さんと3人の子どもさん達が出迎えて下さいました。
 小学校の担任の先生も、授業の参考にと見学に来られています。
 車で来られた方も合流し、まずは主催者であるIさん(週末農風)の進行で参加者一人ひとりから自己紹介。
 食や農に関心のある方たち10名ほど。女性の方が多数。小学生の子どもも2人。
 大学卒業後サラリーマンをされていた和知さんは、大学の農学部に再入学。
 さらに日本農業実践学園(茨城・水戸市)や八ケ岳中央農業実践大学校(長野・原村)で学び、トマト栽培指導の青年海外協力隊員としてメキシコで2年間過ごした後に、この地で就農して10年目になるとのこと。
 最初は有機農業をされていましたが、ビニールのゴミ等が出るのに納得できず、今のような自然農法に行き着いたそうです。
 出荷先はアースデイマーケット等のほか、多くはレストラン向けとのこと。
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 最初に、ほ場(畑)を見学させて頂きました。
 話には聞いていましたが、自然農法の和知さん畑は草の間に作物が植わっているという感じ。一般的な農地や畑のイメージとは全く異なります。
 こぼれ落ちた種から生えてきたものも多数あるとのこと。農薬や肥料(堆肥も)はもちろん、水も特に遣らないそうです。
 元は田んぼだったという畑は水はけが良くなく、秋の長雨でダイコンやカブ、ニン ジン等の生育は芳しくないとのこと。
 周辺には高齢農家も多く規模拡大の余地はあるようですが、手が回らないそうです。
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 ビニールハウスが3棟。
 トマトを栽培しているハウスにはセルバチコが繁茂(黄色い花が満開)。隣のハウスには、ホームセンターで売れ残っていたイチジクの苗を植えたところ、ここ数年で大きく成長したそうです。
 アスパラには雄株と雌株があることも初めて知りました(一般的に販売されているのは雄とのこと)。
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 草の間には黄色いミニトマトがたくさん実っています。摘んで食べさせてもらうと、濃厚に甘い!
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 トロンボーンズッキーニは、まだ花も咲いていますが、露が降りると一斉に枯れるとのこと。
 今年の初露は遅いそうです。
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 畑やその回りには様々な生き物の姿。自然農法の畑は生物多様性も豊富のようです。
 カエルはたちまち子ども達の人気者に。子ども達はすぐに仲良くなっていました。
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 一通り畑を見学させて頂いた後は昼食の準備に。時々日が陰ると、風が冷たく感じられます。
 サトイモやニンジンを入れた大鍋をガスコンロにかけますが、風が強く、なかなか火力が上がりません。
 焼きイモ用のかまどの豆炭にも、うまく火が着きません。
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 参加者はそれぞれ1品ほどを持ち寄り。切り干し大根、カボチャやレンコンの煮物、おむすび、カツサンド、チョコレートケーキなど。私は自宅で獲れた辛いシシトウの味噌を持参。ニンジンのスティックにつけて食べるとイケました(食べて下さって有難うございます)。
 摘んできたばかりの宝石のようなトマト。そのうちに熱い味噌汁も完成。サトイモがトロトロです。
 焼きイモは最後まで数は焼けず、子ども達のお腹に収まりました。
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 午後はイモ掘りの作業です。
 ムラサキイモは大量の注文が入って掘ったそうで、この日は安納芋と紅はるかを収穫します。
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 つるを引っ張り土を掘り返すと、次々と見事なイモが現れます(文字通りの掘り出し物!)
 前日の雨の影響もあったのか土は軟らかく、比較的簡単に掘り出せます。
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 子ども達も一緒になって1時間ほどで、予定のイモ掘りは終了。4箱のコンテナがほぼ一杯に。
 参加者にも分けて下さいました。
 安納芋は一月ほど、紅はるかは1週間ほど保管すると熟成(糖化)して甘くなるそうです。
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 予定より早く終了したため、和知さんご家族にお礼を言って2駅先の次の目的地まで歩くことに。
 遠くなっても、子ども達が叫ぶ「バイバイ、また来てね」という声がいつまでも聞こえてきます。振り返ると、一心に手を振ってくれています。
 直売所を覗いたりしながら一時間ほどで到着したのは木内酒造
 菊盛という銘柄の日本酒のほか、クラフトビールの製造でも有名です。
 カウンター形式の「ききざけどころ」で飲み比べした後は、趣のある食事処に移動 して蕎麦等のタ食。
 クリームチーズの蕎麦つゆ漬け、だし巻き卵等のおつまみも。なかなか混雑しています。美味しい食事とお酒を堪能しました。
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 水郡線・常陸鴻巣駅へ。すっかり日は落ちました。
 無人の駅舎は照明はついているものの、施錠されていて入れません。
 肌寒いなかホームで待っていると、間もなく定刻20時13分発の2両編成のディーゼルカー。朝よりは空いていますが、そこそこの乗客数です。
 往路と同様の経路で帰宅。
 途中、日暮里と高田馬場で乗り換えた時には22時を過ぎていましたが、大勢の人、人。数時間前に訪ねた静駅や常陸鴻巣駅とのギャップには驚きを隠せません。同じ日本、同じJRの駅なのですが。
 頂いたイモと楽しかった思い出で重くなったリュックとともに、何とか当日のうちに帰宅できました。
 【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
 (プロバイダ側の都合で本年1月以降更新できなくなっていることから、現在、移行作業中です。)
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