【豆知識338】なぜ農業問題は都市住民(消費者)の問題なのか(1)食料自給率低下の原因は、食料消費(食の選択)の激変

【ポイント】
 米の消費を半減させ、畜産物や油脂の消費を何倍にも増加させた私たちの食の選択が、食料自給率の低下を招きました。

今号から4回連続で、「令和の百姓一揆2026」に合わせて個人で作成したチラシの内容を紹介する予定です。前年に作成したものからデータを更新しています(チラシ全体はこちら)。
 今回、この中から紹介するのは最初の「食料自給率低下の原因は、食料消費(食の選択)の激変」と題するグラフです。
https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2026/03/338_ikki1.pdf

上半分の折れ線グラフにある通り、日本の食料自給率は、1960年度のカロリーベース79%、生産額ベース93%から、2024年度にはそれぞれ38%、64%へと大きく低下しています。この間、カロリーベース自給率を45%ないし50%に引き上げるという国の計画が数回にわたって閣議決定されたにもかかわらず、低迷が続いているのです。この日本の食料自給率については、他の主要国と比べても際立って低いものとなっています。
 それではなぜ、日本の食料自給率は長期的に低下してきたのでしょうか。その原因として農業政策の失敗、アメリカなど諸外国からの貿易自由化圧力を指摘する意見もありますが、自給率が低下した最大の要因は、実は私たち(国民、消費者)の食の選択の結果にあるのです。

下半分の棒グラフにあるように、私たちは国内で自給できる米の消費量をほぼ半減させました。一方で畜産物は4.2倍、油脂類は3倍へと大きく増やしたのです。つまり、私たちの食生活は著しく洋風化したのです。
 ところが、畜産物の生産のための飼料の原料(とうもろこし等)や油脂の原料(大豆、菜種等)は、ほとんどを輸入に依存しています。このことから、結果として、食生活の洋風化は食料自給率の低下につながったのです。
 なお、右下の円グラフにあるように、現在、油脂類は摂取過多になっており、栄養バランスの観点からも行き過ぎた洋風化は是正される必要があります。

[データの出典]
農林水産省「食料需給表」、厚生労働省「「日本人の食事摂取基準(2025年版)」から作成。
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/fbs/
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001396865.pdf

出典:
 F.M.Letter-フード・マイレージ資料室 通信-pray for peace.
 No.338、2026年4月2日(木)[和暦 如月十五日]
 https://food-mileage.jp/2026/04/16/letter-338/
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