【ブログ】拙メルマガ「F.M.Letter」への思い

「フード・マイレージ資料室 通信(F.M.Letter)」というタイトルのメールマガジンを、月2回、配信しています。
(あくまで個人の立場で配信しているものであり、意見や考え方は筆者の個人的なもので、全ての文責は中田個人にあります。)

2012年10月の創刊号には次のようにあります。
 「現在、私たちの食と、それを支える農林漁業は、様々な意味で危機的な状況にあると言わざるを得ません。
 その一方で、食と農の閉塞状況を打破しようとする様々なユニークな取組が、多くの地域で拡がりつつあります。
 本メルマガでは、食と農の未来について、ともに考えていければと考えています」

そのバックナンバーは拙ウェブサイトに掲載してありますが、内容は以下から構成されています。

(1)F.M.豆知識
 食や農に関連して、考えるヒントになるような話題を毎回コツコツと紹介しています。
 様々なデータを用いて、毎回、基本的にオリジナルなグラフを作成しています。

[例]
 ◆ 日本の輸入食料のフード・マイレージは諸外国に比べて際立って大きく、大量の輸入食料を長距離輸送する過程で大量の二酸化炭素を排出している状況が伺えます(No.135)。

◆ 第2時世界大戦の戦中・戦後の食糧不足は、育ち盛りの子ども達の体格を、実に30~40年ほども逆行させてしまいました(No.149)。

◆ 1人当たりの米の収穫量は減少傾向で推移しており、2014年には 67kg/人。これは米騒動が起こった1918年の 46%、飢餓に苦しんだ終戦の年に比べても 83%という低い水準です(No.151)。

◆ 世論調査によると長期的に「物の豊かさ」より「心の豊かさ」を重視する人が増えていますが、これには年齢階層による差が大きく、若い世代は「物の豊かさ」を重視する人が多くなっています(No.112)。

(2)オーシャン・カレント
 食や農の分野について先進的かつユニークな活動に取り組んでおられる方達や、トピックスを紹介しています。

[例]
 ◆ 柏木智帆さん(お米ライター、No.151

◆ 山田みきさん(笑むすび∞、No.162

◆ 谷 咲月さん(もーもーガーデン、福島・大熊町、No.163

(3)ほんのさわり
 食や農の分野について考えるヒントとなる本の「さわり」だけを紹介します。

[例]
 ◆ 菅野正寿、原田直樹『農と土のある暮らしを次世代へ』では、原発事故からの再生を目指す農家と農学者たちの協働の取組みが紹介されています(No.163)。

◆ 蔦谷栄一先生の『未来を耕す農的社会』では、生産者と消費者との交流等を通じたコミュニティ農業の推進という方向性が示されています(No.154)。

◆ 藤原辰史『稲の大東亜共栄圏』では、品種改良は戦前日本の植民地統治に重要な役割を果たしたことが明らかにされています(No.140)。

(4)情報ひろば
 拙ウェブサイトやブログの更新情報、食や農に関わる各種イベントの開催情報等

なお、2017、18年最後のメルマガ(No.133No.158)は特別号(その年のコンテンツの索引)となっています。

ちなみに配信は月2回(和暦の朔日と十五日)。
 機械的・効率的なグレゴリオ暦ではなく、太陽と月の動きをベースにした和暦(太陽太陰暦)を意識することで、時の流れや季節の移り変わりを体感することができます(高月美樹さん『和暦日々是好日』を参考にさせて頂いています)。

さて、明日(2019年5月5日(日)[和暦 卯月朔日])は、登録下さっている読者の皆様にNo.167(令和第1号)を配信させて頂きます。
 新しい時代にふさわしい内容となるよう、意識しましたが・・・。

なお、以前はバックナンバーは全て公開されていたのが、配信システム(まぐまぐ)の都合で停止されています。拙ウェブサイトへの掲載には1~2週間ほどのタイムラグが生じ、紹介したイベント等については、すでに終了してしまったものもあります。

創刊号にも記したとおり、本メルマガは私からの一方的な情報発信を目的としたものではなく、読者の皆様とともに、食と農の未来について共に考えていくためのツールと位置づけています。
 現在、すでに購読して下さっている方々(いつも読んで下さり有難うございます。)に加えて、さらに多くの方に読んで頂き、皆さまのご意見・ご要望をお聞かせ頂ければ幸いです。

登録(無料)はこちらからお願いします。