【豆知識】2022年の振り返り

食や農に関連して、特に私たち消費者にちょっと役に立つ、あるいは考えるヒントになるデータについて、毎回、1点のグラフとともにコツコツと紹介しました。
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今年、最も衝撃だった事件はロシアによるウクライナ侵攻でした。
 本メルマガでも、ウクライナとロシアが穀物の生産/輸出大国であること[No.237]、植物油生産でも大きなシェアを占めていること[No.238]、侵攻前から世界の食料価格が高騰し[No.234]、世界の飢餓人口が増加している状況[No.249]を紹介しました。
 国内においては自給率が低い品目ほど価格が上昇しており[No.246]、その影響は低所得層で相対的に大きく[No.252]、家計は特に食費を節約しており[No.250]、一方で食品企業等での価格転嫁は進んでいないこと[No.254]を紹介しました。

これらの状況のなか、日本は人口1億人以上の国の中では極端に食料自給率が低く[No.245]、最大のリスクは国内にあること(高齢化する担い手[No.255]、荒廃が進む農地[No.256])を明らかにしました。

米の関連では、輸入小麦の価格が高騰するなかで米の価格は低下しており[No.239]、それでも米の在庫量は小麦輸入量をカバーできる水準には無いなか[No.241]、消費者の米の購入先は低価格のホームセンター等にシフトしており[No.240]、家計における米の消費額のシェアは大きくないこと[No.253]について述べました。
 一方、生産現場では輸入原料等に依存している資材価格が高騰しており[No.243]、さらに、大規模層ほど値上がりしている肥料や農薬に依存する割合が大きいこと[No.244]を紹介しました。

また、終戦直後の食料難の時代は都市部を中心に体重が「過軽」の人が多かったこと[No.248]、米を中心とした日本食の方が死亡リスクが小さいという研究結果[No.251]も紹介しました。

一方、農村関係では、日本社会において農家は少数派となっていることと[No.233]、中山間地域が農業生産等の面で一定の役割を果たしていること[No.235]、担い手が減少するなかで新規就農者の確保は十分ではないこと[No.236]を紹介しました。
 さらに、沖縄の耕地面積の長期推移[No.242]、私の地元・東村山市等の農業の特色[No.247]についても取り上げました。

出典:
  F.M.Letter-フード・マイレージ資料室 通信-pray for peace.
  No.257、2022年12月23日(金)[和暦 師走朔日]
  https://www.mag2.com/m/0001579997.html
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